「同時代史と向き合い、時空を超える:私の好きな中公新書3冊」(web中公新書)
web中公新書の「私の好きな中公新書3冊」に寄稿しました(写真はトップページ用も記事の方も遊びなので大目に見てください)。先に紹介したSYNODOSの鼎談と同じくほぼ1ヵ月前の公開、原稿用紙2枚の短いものです。
数々の名著が揃っている中公新書から3冊に絞るのは悩ましかったのですが、これまで寄稿している方が取り上げていないものにする、これまでお世話になった方の本以外から選ぶ、といった方針を決めた上で諸々を検討して書きました。短い文章を書くのは本当に難しいと痛感しました。
取り上げたのは、高坂正堯『国際政治:恐怖と希望』(1966年)、岡崎久彦『戦略的思考とは何か』(1983年)、そして清水真人『財務省と政治:「最強官庁」の虚像と実像』(2015年)の3冊です。
これはある知人がTwitterで指摘していたことと重なりますが、近年の中公新書が意識的に大きなテーマで長く読み継がれる「現代の古典」となるような本を作っているように思われるのに対して、ここで取り上げた最初の2冊は、歴史を鑑にしつつも同時代を真摯に分析しようと格闘した本で、それが結果として現在まで読み継がれています。『財務省と政治』もそうなるのではないかと思って、この3冊を並べてみました。
財務省と政治 - 「最強官庁」の虚像と実像 (中公新書 2338)
- 作者: 清水真人
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/09/24
- メディア: 新書
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